1.未だに遅れている検査体制
2.ワクチン供給混乱の原因
3.ブーメラン現象

1.についてはこれを解明する有力な情報を得た。
佐藤章氏(元朝日新聞記者)の信頼できる詳細な調査報道だ。
さすが元新聞記者だけあって情報源や情報の質もしっかりしている。

この投稿の末尾に動画を掲載しておくが、何故検査体制がいつまでたっても未熟なのか何がそれを妨げているのかこの動画で明らかになるだろう。

2.ワクチン供給がここのところにきて、自治体から「梯子を外された」との不満が続出。
首相が9月~10月までに「全国民にいきわたるように」とハッパをかけたは良いが、いざ自治体がそれを受け急速に接種能力を上げたにもかかわらず供給が間に合わない=「梯子を外された」との不満につながっている実態を東京都世田谷区を例に報告している。

この根本原因はデリバリーの根源となる接種情報が一元化されず、3つのルートがバラバラで個人の接種情報が連結されていない事、このような初歩的 欠陥が放置されていることにあり、政府の責任だと断言出来る。

この問題については冒頭の画像のめくりをもって報告する。

3.以上二つの問題提起は相互につながっており、前の投稿でも述べたようにブーメランの
様相を呈している。つまり1.が起因して皮肉にも2.の供給不足が発生すると云った困った問題だ。検査数過少<感染者数の実態を過少報告<ワクチン供給の優先順位が下げられる。

今世界的に変異種が蔓延し、特に変異株に比較的有利なワクチン(mRNA)に需要が集中しファイザーとモデルナが供給不足となっている。

WHO=世界保健機関は、インドで最初に見つかった変異のある新型コロナウイルスの報告があったのは、5月25日の時点で、世界の60の国や地域にのぼるとする報告書を公表しました。

このウイルスには感染力が強まったり、ウイルスを攻撃する抗体の働きを低下させたりするおそれのある変異が複数あり、インドでは1日におよそ20万人の感染が確認されるなど、世界的な感染拡大が懸念されています。WHOは、ワクチンが行き渡るまでには時間がかかり、感染の拡大が続けば、新たな変異ウイルスが出てくる可能性が高まるとして、個人や社会全体での感染対策が重要だとしています。

最近の情報によると、ベトナムでインド型と英国型のハイブリッド変異株が流行はじめ、この変異株はエアロゾル伝染(空気伝染に近い)し、今までにない強力な感染力を持つと報じられています。検疫体制が徹底しない日本に入ってくるのは時間の問題であり、最重要警戒事項です。


5月29日にサイエンス映像学会の主催で「緊急提言!! 変異型ウイルス克服への道 児玉龍彦x上昌広」が開催されその動画が発表されました。

内容は、「新型コロナウイルスは、変異を繰り返し感染力は強化されています。『緊急事態宣言』と『蔓延防止等重点措置』は、現在 19都道府県に発令中です(5/19)。変異は何故、どの様に起こるのか?英国型とインド型の分子の違いは?欧米に比べ、アジアの感染者・重症者・死者は低いのですが、なぜ日本はアジアの中で高いのか?なぜ変異株は、アジアで増えているのか?何故、科学技術創造立国を標榜する日本で、ワクチン開発がこれ程遅いのか?現在の専門家会議と日本政府の政策は、正しいのか?正しくないとすると、何を改めるべきなのか?」などとなっており表題の目的に沿った貴重な情報です。

児玉龍彦(東京大学先端科学技術センター・名誉教授)x上昌広(医療ガバナンス研究所理事長・医学博士)の同時出演は滅多にない機会であり、この機会を捉えずして変異株を語ることはあり得ないと思います。以下にこの動画を掲載いたします。